〒660ー0055 尼崎市稲葉元町3ー10ー7
Phone & Fax: 06ー6417ー0563
2026年3月29日
主がお入用なのです
棕櫚の主日は、イエス様がエルサレムへ入城された出来事を覚える日です。人々は歓声を上げて主を迎えましたが、この喜びの日は同時に、十字架へ向かう受難週の始まりでもありました。主は歓迎のただ中を進みながら、その先に待つ苦しみをも引き受けて、都へ入って行かれます。
今日の箇所で印象的なのは、イエス様が軍馬ではなく、まだだれも乗ったことのない子ろばに乗って進まれたことです。
主は力ある王としてではなく、低くへりくだった姿で来られました。そこには、力で支配するのではなく、平和をもたらす方として来られる主の姿が示されています。弟子たちはイエス様の言葉に従い、子ろばを連れて来ます。
その時に語られた「主がお入り用なのです」という言葉は、この箇所の中心にある大切な言葉です。子ろばは、自分が何のために用いられるのかを知らなくても、主をお乗せするために用いられました。そこには、すべてを理解してからではなく、主の呼びかけに応えて自分を差し出していく信仰の姿が示されています。やがて弟子たちは、これまで見てきた主の御業を喜び、「主の名によって来られる方、王に、祝福があるように」と賛美します。しかしその歓声の中で、主は十字架へ向かって歩み続けておられます。主は人々の期待や評価に左右されることなく、ご自分に託された道を進まれるのです。
棕櫚の主日は、ただ昔の出来事を思い起こす日ではありません。今もなお主が私たちのもとに来てくださり、教会の歩みの中で先に立って進んでおられることを覚える日です。
人の働きには区切りがあっても、主の歩みは止まりません。「主がお入り用なのです」という呼びかけの中で、私たちもまたそれぞれの場所へと招かれています。
